頭の良さは関係ない!?フェイクニュースの事例と対策

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インターネットの普及により、個人でもソーシャルメディアなどを使って簡単に情報を拡散できることから、私たちが「フェイクニュース」に触れる機会は急激に増えました。
様々な情報が流れてくる現代、情報を正しく選択して「フェイクニュース」に惑わされないためには、どうすればいいのでしょうか?

<目次>

超情報化社会

超情報化社会の現代、スマートフォン一つで数億人が発信する情報にアクセスすることができるようになりました。
その内容はビジネスや趣味、天気予報や時事ニュースまで実に様々で、調べられないコトの方が少ないのではないでしょうか?

その背景には全世代(特に50〜60代以上)のインターネットの利用率増加やブログ・SNSなどによる情報発信可能なプラットフォームの誕生、通信トラフィック改善やデバイスの性能アップなど様々な事柄が要因として挙げられます。

Image: 総務省|平成30年版 情報通信白書|インターネット利用の広がり

総務省の発表では13〜59歳での利用率は90%を超えています。
さらに60〜69歳のインターネット利用率が2008年から2017年にかけて約1.4倍に増加し、その利用率は73.9%となっています。

今後もインターネットの利用率と情報量(トラフィック)は増え続けることは間違いなく、
米シスコの分析では2022年のトラフィック量は、インターネットが登場してから2016年までのトラッフィク量を上回る計算とのこと。

そんな超情報化社会の中で度々問題になるのが「フェイクニュース」つまり嘘の情報です。

Source:総務省|平成30年版 情報通信白書|インターネット利用の広がり
Source:Cisco Visual Networking Index

フェイクニュース事例

・熊本地震ライオンツイート

少し前に日本で話題になった、SNSを使ったフェイクニュースの事例をご紹介します。
それは2016年の熊本地震の際、動物園からライオンが逃げ出したというツイートから始まりました。
交差点にライオンがたたずみ、いかにもそれっぽい画像とともに投稿されたこのツイートは瞬く間に拡散され、なんとリツートだけで1万7000回以上!
もちろんフェイクニュースですが、情報のインパクトが大きく、ただでさえ不安な被災地の方にさらなる不安をもたらしました

その影響で近くの熊本市動植物園には電話が殺到し、1時間の問い合わせ件数はなんと100件超える事態に。
犯人は、ウソの情報を流して熊本市動植物園の業務を妨害した「偽計業務妨害」の容疑で逮捕され、この事件は収束しました。

・メキシコの小さな村で起きた惨劇

メキシコ中部プエブラ州にあるアカトランという小さな町。
「臓器売買を目的とした児童誘拐犯が町に侵入した」というデマを、ある男性がメッセージアプリのワッツアップで発信し、それが拡散されました。
時を同じくして、2人の男性が「治安を乱した」という理由で逮捕され、パトカーで警察署に連行されていました。
連行された2人を見た人々は「誘拐犯が捕まった」と思い込み、デマとともにさらに拡散。
誘拐犯と決めつけた群衆は警察署から2人を引きづり出し、暴行の末、ガソリンをかけ火をつけて殺してしまいました。

フェイクニュースを流した本人や、実際に殺人を実行した者、群衆を扇動した者など、十数人が容疑者となり逮捕されました。

Source:【フェイクニュースを超えて】 SNSのうわさのせいで焼き殺され、メキシコの小さな町で – BBCニュース

人間はどれだけフェイクニュースに弱いのか

実は、人間はフェイクニュースにとても弱いことがわかっています。
ゲント大学の研究では、同じ情報に何度も触れることでその情報を信じやすくなるというもの。しかもかなり強力で、これは頭の良さは関係なく、どんな人でも信じやすくなってしまうとのこと。

心理学界ではこれを真実の錯誤効果と呼んでおり、テレビコマーシャルのマーケティングや、トランプ大統領のツイッターでも政治的戦略として同じように使われています。

Source:海外論文

さらに、人が一度信じた情報は、たとえ全ての情報が間違っていたとしても、それを修正することは非常に難しいことが分かっています。
イリノイ大学の研究では、一度信じた誤情報を他者が修正するのはほぼ不可能で、可能であったとしても情報を修正するまでにかなりの時間を要することが研究結果として判明しました。

このように人間はフェイクニュースにとても騙されやすく、一度フェイクニュースを信じてしまうと、その情報を修正することが難しいのです。

では、私たちはフェイクニュースとどう向き合えばいいのでしょうか?

フェイクニュースに騙されないために

モナッシュ大学の認知神経学研究室の研究者であるマシューズ氏は
フェイクニュースに騙されないためにはまず、自分が持っている偏見や思い込みを意識し、理解することが大切とのこと。

さらに、フェイクニュースかどうか見極めるために、そのニュースに対して下記の3つの問いをしてみると良いとのこと。

・どのような種類のコンテンツか?

その情報が事実を報道する「ニュース」なのかSNSなどで流れてくる「うわさ」なのか、はたまた著名人などの「個人の意見」なのか。
こうした情報の分類をすることで、より正確に内容を理解することができるとのこと。

・情報はどこまで公開されているのか?

情報が本物であり、それが大きな影響を及ぼすものであれば、様々なメディアが取り上げているもの。
「情報源」に注意し、より多くの情報を集める事で、正確な情報を認識することが出来ます。

・その情報は誰の利益になるか

その情報が拡散することで、誰の利益になるのか考える。
そうすることで、自分の偏見や思い込みに向き合うこともできます。

政治目的の偏向報道や、週刊誌のゴシップ、サプリメントのテレビ通販など、目的を持ったフェイクニュースを見極める時に使えますね。

「情報源に注意を払い、自分の記憶が不確かな場合は自分自身の記憶に疑問を投げかけましょう。さらに、偏見や思い込みに囚われずオープンマインドで情報を読むことが大切です。」
とマシューズ氏はアドバイスします。

Source:How fake news gets into our minds, and what you can do to resist it

情報を見分けるスキルが、今後重要になってくる

情報量が爆発的に増えている近年ですが、その増加の流れは変わらず、
私たちは様々な情報を「選択」する時代となってきました。

さらに、技術の進歩とともに情報が本物か偽物かを判断することも難しくなって、最近だとディープフェイクがその代表例として挙げられます。

正しい情報を選択するスキルがこの先の情報化社会の、重要なスキルとなるのではないでしょうか。

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