
キャッシュレスの動きが激化している今日、2020東京オリンピックや政府の推進などで
日本のキャッシュレス化に追い風が吹いている状況です。
今回はそんなキャッシュレスサービスの決済時に使われている技術をご紹介いたします。
INDEX
1.磁気ストライプ2.ICチップ
3.非接触型決済
4.QRコード
1.磁気ストライプ
お手持ちのクレジットカードやキャッシュカードのほとんど(ほぼ全て)にこの技術が使われています。
裏面の黒い帯に情報が格納されており、読み取り機の磁気ヘッドにスライドさせ情報を読み取ります。
スキミング(磁気情報を不正に抜き取る犯罪)が容易になったことで、後に紹介するICチップへの移行が進んでおります。
日本でも2013年1月に某コンビニエンスストアのATMをターゲットにスキミング機器が取り付けられていてニュースになりましたね。
2.ICチップ(カード)
こちらもクレジットカード、キャッシュカードにはほぼ搭載されています。
カードを見ると金属でできた下記のようなチップが埋め込まれていませんか?
このICチップ内に情報が格納されており、読み取り機に直接接触させて通信を行います。
磁気ストライプでは1回書き込んだもの情報は変更できませんが、ICチップでは書き換えや消去が可能なため多機能化(1枚のカードで複数の情報を登録する)などが期待されています。
耐偽造性や耐タンパー性(外部からの不正アクセスされると自らデータを削除など)に優れており、スキミングによるデータ盗取に高い耐性をもちます。
ICチップ内のデータ暗号化により、磁気ストライプに比べてセキュリティ面でかなり優勢です。
ちなみに、携帯電話のSIMカードやB-CASカードもICチップを利用しています。
3.非接触決済(電子マネー等)

非接触決済とはSuicaやEdyなどタッチするだけで決済できるもので、
正式にはNFC(Near Field Communication)と呼ばれています。
非接触通信には大きく3種類の規格があります。
・Type-A
オランダのフィリップエレクトロニクスが開発した。
同規格のMIFAREカードというのがヨーロッパの交通機関では主流です。
・Type-B
アメリカのモトローラ社が開発しました。
日本では運転免許証やパスポートに使用されています。
・Felica
Sony社が開発しました。日本の改札混雑緩和を狙ってType-A/Bの規格を改良したのがFelicaです。
Suicaなど日本の交通系カードやEdy、QuickPay、iDなど日本の非接触決済のほとんどがFelica規格になります。
日本ではiPhone7がFelicaに対応したことでSuicaやiDがiPhoneで使えるようになりましたね。
4.QRコード

100億円あげちゃうキャンペーンとして昨年末に一時話題となったPayPayが代表的なサービスですね。
QRコード決済とはQRコードを利用して決済を行う方法です。
ICチップや独自のカードが必要なく、カメラが付いているスマートフォンにアプリを入れるだけで決済が行えます。
セキュリティ面が特に安心で、
・決済情報は暗号化されてサーバーまで送信される
・支払いの度に生成されたバーコードは数十秒〜数分で更新
・そもそもスマートフォンのロックが解除できないと使用できない
など本記事で紹介した決済方法の中でも一番セキュリティが高いと筆者は考えます。
デメリットとしては
・決済時サービス提供者のサーバー側と通信が必要なため、災害による停電時やオフライン状況では使用できない。
・アプリやOSのアップデート時に不具合でうまく動作しなくなる可能性がある。
などが挙げられます。
決済方法には2種類あります。
こちらは動画が動画をご参照ください。
⦅ユーザースキャン型⦆
店が用意したQRをアプリで読み込み、その場でユーザーが金額を入力して決済。
⦅ストアスキャン型⦆
客側がスマホアプリからQRコードを表示、それを店側(POSレジ)が読み込んで決済。
新しい技術はなく、既存の技術を応用してキャッシュレス化を実現していますね。
国内キャッシュレスサービス一覧
※2018年12月31日クラウドキャスト社の代表、Takashi Hoshikawa氏が国内キャッシュレスのカオスマップを公開しました。
日本のキャッシュレス決済率は19.8%と先進国の中ではかなり遅れているのが現状で、
スウェーデンで98%、韓国では93%がキャッシュレス化しています。
日本に次いで低いのがインドの35.1%と約15%も離れております。
筆者も韓国に行ったことがありますが、飲食店はもちろん屋台や服の路面販売も全てカード決済が可能で驚きました。
韓国をよく知る友人の話では、ほとんどの韓国人の財布はパスケースサイズだそうです。
グローバルに寄せる必要はないと思いますが、キャッシュレス化が進むことで身の回りがより便利に、より快適になってほしいですね。